広瀬すずと松坂桃李が新社会人からの
言葉に耳を傾け、それぞれのアドバイ
ス 映画『流浪の月』フレッシャーズ
試写会

5月8日(日)、東京・神楽座にて、映画『流浪の月』のフレッシャーズ試写会が行われ、主演の広瀬すずと松坂桃李が登壇した。
『流浪の月』(東京創元社刊)は、2020年の本屋大賞を受賞し、同年の年間ベストセラー1位(日販単行本フィクション部門、トーハン単行本文芸書部門)となった小説。10歳で誘拐事件の“被害女児”となり、広く世間に名前を知られることになった女性・家内更紗を広瀬が、事件の“加害者”とされた当時19歳の大学生・佐伯文を松坂が演じる。“被害女児”と“加害者”という烙印を押されたまま、事件の契機となったそれぞれの秘密を抱え、更紗と文は15年後に再会する。また、事件から15年経った現在の更紗の恋人・亮役で横浜流星、癒えない心の傷を抱える文に寄り添う看護師・谷あゆみ役で多部未華子が出演。さらに、趣里、三浦貴大、白鳥玉季、増田光桜、内田也哉子、柄本明らがキャストに名を連ねている。メガホンをとったのは、『悪人』『怒り』の李相日監督。
広瀬すず
フレッシャーズ試写会の客席に顔を揃えたのは、この春に晴れて新社会人としてのスタートを切ったばかりのスーツ姿の新入社員52名。広瀬は「同世代の皆さんにこの作品がどう映ってどう届いたのかが気になる部分ですが、新鮮な景色です」と喜び、松坂も「新社会人の方々とこの空間にいられるのがすごく嬉しい」と興味津々だった。
フレッシャーズにかけて、MCが「『流浪の月』の撮影で初めてだったこと」を聞くと、李相日監督と初タッグを組んだ松坂は「李組の現場は役と作品に没入できる環境があって、圧倒的に時間が早く過ぎて行ったので、気づいたらすごく疲れていました」と演出術を語る。また、血ノリを初体験したという広瀬は「毎日血ノリをつけられていたので、ゾンビ映画は大変だろうなと思いました。街を移動するだけでみんなに見られたりするので、フェイスシールドをマスクに変えたりして。思い出として“血ノリしたな~”と。役者として血ノリをつけることに憧れがあったので、次はぜひゾンビで!」とコメント。
また、フレッシャーズから「新しい環境で意識していること」を聞かれた松坂は、「聞くこと」を挙げ、「新しい現場や新しい環境に入ったときに自分はゼロの状態。撮影では一つの現場が一つの組織になっているので、そこにいる人たちの考え方を聞くのは大事」と明かしていた。一方、広瀬は「私は見ています。松坂さんの聞くと同じ感覚で見て、その人の人柄までわかったらいいなと思う。見ることでその人の特徴を捉えたり、お名前を覚えられたりするので」と秘訣を語った。
松坂桃李
イベントは会場に集まったフレッシャーズからの質問コーナーに突入。入社したばかりのフレッシャーズから「困難や壁の乗り越え方」を聞かれると、広瀬は「我慢せず、自分のやりたいことや好きなことに没頭する。あとは“うえい!”とバカな顔をして遠慮なく人に全力で甘えちゃいます。二十歳を過ぎてそれができるようになったというか、話すことってこんなにも自分が楽になるんだと体験しました」と自身の手法を紹介。さらに、「正直につらいって言います!」と弱音を吐くことの重要性を説いていた。
一方、松坂が「自分が壁を乗り越える時は、一度立ち止まる。せわしなくなるとわかっていないのにやらなければならないと思いがちなので、そこで勇気を振り絞って立ち止まるのも一つの方法。立ち止まった目線から見えてきたものをピックアップしてやってみる。その突破口でこれまで壁を乗り越えてきた感じはあります」と実感を込めて語ると、会場のフレッシャーズたちは大きく頷きながら熱心に耳を傾けていた。
続いては、まだまだ毎日の仕事に緊張しているというフレッシャーズから、応援メッセージのリクエスト。広瀬は「私の中で頑張りたい気持ちはあるんですけど『頑張らないでね、でも頑張ってね』と言われたことがあって、その言葉を大切にしています。無理せず、自分のペースで更紗と文のように周りがどうであっても自分を見失わないことがとても大事なことだと思います!」と映画の中の二人の生き方に絡めてアドバイス。これに対し松坂は「良い言葉!新しい環境に入ってまだ右も左も分からないからこそ、こわばってしまうと思うけど、頑張らないことを頑張ってみてください」と優しくエールを送ると会場からは拍手が起こった。
広瀬すず
また「もし希望の部署に配属されなかったら、どう頑張ればいいのか?」との質問に、松坂は「僕も『なんでこの作品やれないんだろう』と思うことはあるんですけど、いま考えるとやりたかった作品とは違う、別の作品をやったからこそ次の作品に繋がったという部分があるので、振り返ると最善の最短ルートだったなと思うんです。そこで違った!じゃなくて自分の中の最短ルートがこの歩み方と考えると、いい意味で割り切った仕事のマインドで挑めると思います」と、経験を元にした具体的なアドバイス。一方、フレッシャーズと同世代の広瀬も「自分の運命とかタイミングを作品に感じることがあって、その瞬間はとりあえず目の前のことにしがみついていることが多いです。何年か経って『よかったな、私にはこれしかなかったな』と実感する機会が増えていて、きっと神様が『こっちの方が向いてるよ!』って言ってくれてるのだなと心のどこかで感じながらでもいいのかなと思います」と励ましの言葉を送ると、質問者は「頑張れそうです!」と応えていた。
最後は名古屋から来たというフレッシャーズから「仕事を辞めようと思ったことはあるか?」との質問が。広瀬は「私はこの仕事をしたくてしたというよりも、姉が先にやっていてなんとなくお姉ちゃんの後ろをついていくという感覚が強かったので、いつ辞められるのか?と考えていました。楽しいのはファッションとかだけで、お仕事をするということに強い思いはありませんでした」と新人時代を回想。そして、「これを辞めても私にはきっと何も残っていないと思ったし、周りから比べられたり負けたりすることが悔しくて。好きよりも悔しいがずっとあったタイプだったので、とりあえず自分が勝つまで、ちょっとでも満足するまで絶対やってやろうと思った。だから気合の部分があったと思います」と明かした。松坂は「ふとした瞬間に“なぜこれをやっているのか?”という感情が後ろからのしかかってくることも多々あります。若いころは事務所のために!というモチベーションだったけれど、最近では視界が近くなってきたというか、現場のスタッフさんの顔の表情や、作品に関わった皆さんの喜ぶ顔を見たときに理由もなく“やってよかった”と思えてくる」とキャリアを重ねての心境の変化を口にしていた。
松坂桃李
フレッシャーズたちとのQ&Aを終えた松坂は「すごくいい時間!まだまだいけますね!こちらの背筋も伸びるというか、身が引き締まる時間で、こちらがエネルギーをもらった部分もあります。コロナの期間は舞台挨拶をすることも少なくなってしまったけど、改めて直接言葉を交わすって大事だなと思いました。『流浪の月』の感想はハッシュタグをつけて投稿してくれたら僕は全部見ます!」とコメント。広瀬は「すごくいい会ですね…!皆さんの見えている世界の視点を色々聞くことができて、同じ世代の一人として勇気をもらいました!更紗と文のように粘り強くたくましく、頑張って欲しいなと思います」とエールを送っていた。
映画『流浪の月』は5月13日(金)全国ロードショー。

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