YUKI

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【YUKI インタビュー】
20周年をお祝いする曲としても、
この曲が相応しいと思った

“Free & Fancy”という言葉が、
すごく素敵だなと思った

そして、3曲目の「ハンサムなピルエット」はバレエ用語がたくさん散りばめられた歌詞の曲ですね。

ハンサムなピルエットは『ダンス・ダンス・ダンスール』のもうひとりの主人公・森 流鶯くんの歌でもあります。生まれながらに持つ才能があるのに、自分の母親がバレエの天才で、お婆さまに愛してほしかっただけ、自分の踊りを見てほしかっただけなのに、幼少期からお母さまとずっと比べられてしまう流鶯くんのイメージで書きました。書いていたらこういう歌詞になってきて、これは流鶯くんのことだなと思って。

どこか淡々としている歌ととらえどころのないメロディーが、すごく不思議で面白い印象でした。

このオケはちょっと狂気を感じるんですよね。初めて聴いた時から不思議な感覚の面白い楽曲だなと思いました。そういうピエロ感みたいな印象があったので、たぶんこういう歌い方になったんだと思います。そうすると、“愛されたいのに僕はダンスだけなのか、踊っている自分だけなのか”という虚しさがより増幅されて、明るい曲調なんですけど、すごく悲しい曲になりました。だから、歌い方も少し変わっていて、こういう感情がまったくないような歌にしようと思ったんです。感情をたっぷり入れて歌うのではなくて、淡々と歌って、ぶっきらぼうだからこそ涙が出てきてしまうとか。ちょっとスタッカートみたいな…跳ねるような、そういう歌い方をすごく意識しましたね。

曲の最後の歌詞はそれまでのサビとは違って、《はみ出してしまいそうさ》という言葉が使われているんですね。

これは歌入れの時に変えました。“かたちからはみ出しちゃいそうさ”ということですね。いつもだったら他のサビと同じように《嘘つきで 上等さ 回れ ハンサムなピルエット》で終わっていたと思います。でも、やっぱりここで何か助けたかったんだと思いますね。

この1フレーズが最後にあることですごく救われるというか。聴いたあとにポジティブさが残る感じがしました。

サビのままの歌詞だと《嘘つきで 上等さ》で終わると思うんですけど、歌の最後にくる言葉として《嘘つき》で終わりたくなかったんでしょうね。それで、嘘なんてついていられないという感じになったんだと思います。感覚的な話ですけど、このほうがまだ行動しそうな感じがする。“嘘つきで上等”はかなり諦めている感じがしますよね。私は諦めたくないんです。

今回のEP『Free & Fancy』は、なぜこの3曲を一枚にまとめようと思ったんですか?

最初に「鳴り響く限り」があって、次にどういう曲があったらいいかなと思っていたんですけど、「鳴り響く限り」は主人公の潤平くんと私の20周年の“まだ何にも見せていないぜ”“お楽しみはこれからだ”というような強気なところと、私の中にある終わらない探究心みたいなものが入っています。それが「鳴り響く限り」だとしたら、3曲目の「ハンサムなピルエット」は『ダンス・ダンス・ダンスール』のもうひとりの主人公の流鶯くんのイメージで書いた歌。「ハンサムなピルエット」ができたから、この3曲でいけると思いました。その2曲の真ん中に、生きることを寄り道しながらも楽しむ「パレードが続くなら」があったらすごくいいなと思って、この3曲にしましたね。

“Free & Fancy”というタイトルはどこからつけられたものなんですか?

“Fancy-Free”という言葉はもともと単語としてあって、“自由奔放”という意味なんです。私の1stアルバム(2002年3月発表の『PRISMIC』)に収録されている「Rainbow st.」という曲をズボンズと作ったんですけど、その頃はソロ活動を始めたばかりで本当に右も左も分からない状態で、レコーディングもどうしていいかまだ何も分からなかった時に、セッションで曲を作っていったんですね。私はそんなことをやったことがなかったので本当に大変で。その曲の最後のほうに《free and fancy》という歌詞があって、“私は自由なんだ”ということを歌っているんです。それで、“Free & Fancy”という言葉はずっと好きだったんでけど、私の一昨年から続いている“自由とは何か?”ということを考えている時に“フリー&○○”というのはいいなとずっと思っていて。そしたら“Free & Fancy”があったことを思い出して、すごく素敵だなと思ってつけました。

6月18日からは全国ツアー『YUKI concert tour “SOUNDS OF TWENTY” 2022』がスタートします。このツアーはソロ20周年のツアーでもあると思いますが、どんなコンサートになりそうですか?

もちろん“SOUNDS OF TWENTY”というタイトルの通り、20年分の音たちを思う存分詰め込もうと思っています。全ての曲を演奏することはできないですけど、できる限りやりたいと思います。もう花火がずっと打ち上がっている感じですね。ずっとピークみたいな感じです(笑)。20年分の感謝の気持ちを全てのYUKIの歌を楽しんでくれている人たちへ届けたいと思います。来ていただいたみなさんには、楽しく笑顔で“最高だった”“面白かった”と思って帰ってほしいですね。久しぶりに歌う曲もあるので、ぜひ楽しみにしてもらいたいなと思います。

取材:矢隈和恵

EP『Free & Fancy』2022年5月11日発売 EPIC Records Japan.
    • ESCL-5655
    • ¥1,430(税込)
シングル「鳴り響く限り」2022年5月11日発売 EPIC Records Japan.
    • 【期間生産限定盤(アニメ盤)】(CD+Blu-ray)
    • ESCL-5656~7
    • ¥1,650(税込)

ライヴ情報

『YUKI concert tour “SOUNDS OF TWENTY” 2022』
■HALL
6/18(土) 埼玉・戸田市文化会館
6/19(日) 埼玉・戸田市文化会館
6/24(金) 千葉・市川市文化会館
6/25(土) 千葉・市川市文化会館
7/02(土) 広島・広島文化学園HBGホール
7/03(日) 山口・周南市文化会館
7/16(土) 滋賀・滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
7/17(日) 滋賀・滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール
7/23(土) 宮城・仙台サンプラザホール
7/24(日) 宮城・仙台サンプラザホール
8/11(木) 高知・高知県立県民文化ホール オレンジホール
8/13(土) 岡山・倉敷市民会館
8/19(金) 新潟・新潟県民会館
8/20(土) 新潟・新潟県民会館
9/03(土) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
9/04(日) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
9/10(土) 福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
9/11(日) 福岡・福岡サンパレス ホテル&ホール
9/18(日) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)
9/19(月) 北海道・カナモトホール(札幌市民ホール)
■ARENA
11/05(土) 千葉・幕張イベントホール
11/06(日) 千葉・幕張イベントホール
11/26(土) 大阪・大阪城ホール
11/27(日) 大阪・大阪城ホール
12/05(月) 東京・日本武道館
12/06(火) 東京・日本武道館
※チケット販売などの情報はオフィシャルHP等をご確認ください。

YUKI プロフィール

ユキ:1993年、JUDY AND MARYのヴォーカリストとしてデビュー。2001年、JUDY AND MARYを解散後、02年2月にシングル「the end of shite」でソロ活動を開始。先鋭的なサウンドや前衛的なビジュアルで独自の世界観を確立。12年5月、ソロ活動10周年を記念して開催した東京ドーム公演では、バンドとソロの両方で東京ドーム公演を行った女性シンガーとして“史上初”という記録を作り、約5万人を動員。21年までに、音楽チャートで1位を獲得したアルバム5枚を含む、10枚のオリジナルアルバムをリリース。22年2月6日、ソロデビュー20周年を迎え5月にEPをリリース。6月からは全国ツアー『YUKI concert tour “SOUNDS OF TWENTY” 2022』を開催する。YUKI オフィシャルHP

「鳴り響く限り」MV

OKMusic編集部

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