Kokatu Testarossa & KUVIZM、およそ
2年をかけて制作したアルバム『FIRE
ICE FRASHZONE』リリース

ラッパー・Kokatu TestarossaとビートメイカーのKUVIZMが1stアルバム『FIRE ICE FLASHZONE』6月15日(水)にリリースする。

両者は10年来の友人であり、2020年にEP『HAVOC』と2枚のシングルをリリースしている。今作は2年をかけて制作された一作となっており、全て未発表曲となる全12曲を収録。両名の人生と日常生活そのものを表し、活動の集大成であるとともに、社会生活を送る多くの人々にとって作品だという。
なお、リリース日には収録曲「Starrrs」のMVが公開予定。アルバム・アートワーク、MVともにKokatu Testarossa自身が手がけている。さらに、6月29日(水)には今作のインストゥルメンタル版を収録した『FIRE ICE FLASHZONE Instrumentals』のリリースも予定されている。

以下、文筆家/ライターのつやちゃんによるライナーノーツも届いている。合わせてチェックを。

●Introduction

ビートメイカーのKUVIZMとラッパーのKokatu Testarossaが、共同名義では初となるフルアルバムをリリースした。様々なラッパーへのビート提供によってヒップホップ・シーンで着実な支持基盤を固めてきたKUVIZMだが、2020年以降はそのコラボレーション相手としてKokatu Testarossaとの協業が増えている。EP『HAVOC』での共演も記憶に新しいが、旧知の仲だという二人は、その関係性をさらに成熟させたうえでこの度フルアルバムを完成させた。

Kokatu Testarossaのラップは屍のように沈み、アンニュイの海を漂う。ネット・ラップ黎明期から活動していたカリスマは、HAIIRO DE ROSSIらを擁するグループBLUE BAGGY HOO RE:GUNZでの活動を経て、近年は釈迦坊主とのコラボレーションでラップ・シーンに復帰していた。デビューから10数年を経ての、ついにリリースされるフルアルバム。不安、強迫観念、内省、悲観――その中をうっすらと漂う祈りのような訴え。

Kokatu Testarossa & KUVIZMが社会に投げかける倦怠感の結晶が、今ここに解き放たれる。

●Review

重い空気に満ちている。時には、死すらほのめかされる。KUVIZMの繰り出すビートには細部に渡って多彩な音色が駆使されつつも、極めてロウなテンションが貫かれる。Kokatu Testarossaの、ほとんど泣いているようなぼそぼそと発されるラップが乗ることで、どんなラップ・ミュージックよりも暗く重い倦怠感が充満している。

本作には、エモラップが抱えていた苦悩が何一つ変わらず、ただただ苦悩のまま熟されている。気怠さと諦めの間をぐらぐらと揺らぎながら、ほんの一瞬だけ射しこんだ光を頼りに息継ぎをする、限界ぎりぎりの呼吸の集積。重い空気に満ちた無気力な波の中を、メロディのようなものがかろうじて漂っている。

いつだってメロディは死に絶えないことを、私たちは知っている。たとえば、サウンドクラウド・ラップで紡がれる鬱屈としたビートの中で、ギターのアルペジオが鮮やかなフックとして存在するように。ハイパーポップの歪んだ異形の音の爆発の中で、ノイズの合間をすり抜けてポップなラインが聴こえるように。荒廃したディストピア世界においてさえ、私たちは、異なる音程が連なることで線と化す旋律の力を信じている。

低く低く、堕ちていくような声で、《どうせ終わり来るから何/Runnin’ Runnin’ Runnin’/遊びでフラフラ/過渡期も超えた/靴紐どこだ/あの日のどこか」「ダウナーダウナーダウナー》(Unconsious1)とつぶやきラップするKokatuに、KUVIZMは鍵盤を中心とした流れるようなフレーズを用意する。これら塞ぎこむような閉じた空間の中で、メロディアスなフレーズが途方に暮れたように放物線を描きながら漂っていく。「F」や「Colorlessfire」に顕著な、ぶつぶつ切れるような単語の羅列は無気力さを肯定し、それぞれが限界ぎりぎりの体勢で動かずに屹立している。

このかすかに漂うメロディを、私は安易に<希望>だなんて呼びたくはない。ただただ沈みゆくビートとラップの間をすり抜けるように旋律が鳴っている、それ以上でも以下でもない。今日も終わり、明日もまた続く。倦怠に暮れる毎日、やるせなさ。

それは、生きること。死に向かって生を重ねること。短い言葉の羅列によって、日々が重ねられること。いつかそれが終わること。誰かの記憶に残ること。

文筆家/ライター つやちゃん
【リリース情報】

Kokatu Testarossa & KUVIZM 『FIRE ICE FLASHZONE』

Release Date:2022.06.15 (Wed.)
Label:
Tracklist:
1. AdminAdmin
2. Zkai
3. Vabapapa
4. Studio Flatline
5. Unconsious1
6. Interlude(Rest in the water)
7. F
8. Sweat
9. ALO
10. Colorlessfire
11. Interlude(The Vibes)
12. Starrrs

All lyrics & Artwork:Kokatu Testarossa
All beats:KUVIZM
Mixing & Mastering:Naoki Izumi

■ 配信リンク(https://lnk.to/uLqgR1)

■Kokatu Testarossa: Twitter(https://twitter.com/kokatutest) / Instagram(https://www.instagram.com/kokatutestarossa/)

■KUVIZM: Twitter(https://twitter.com/KUVIZM) / Instagram(https://www.instagram.com/kuvizm /)
ラッパー・Kokatu TestarossaとビートメイカーのKUVIZMが1stアルバム『FIRE ICE FLASHZONE』6月15日(水)にリリースする。

両者は10年来の友人であり、2020年にEP『HAVOC』と2枚のシングルをリリースしている。今作は2年をかけて制作された一作となっており、全て未発表曲となる全12曲を収録。両名の人生と日常生活そのものを表し、活動の集大成であるとともに、社会生活を送る多くの人々にとって作品だという。
なお、リリース日には収録曲「Starrrs」のMVが公開予定。アルバム・アートワーク、MVともにKokatu Testarossa自身が手がけている。さらに、6月29日(水)には今作のインストゥルメンタル版を収録した『FIRE ICE FLASHZONE Instrumentals』のリリースも予定されている。

以下、文筆家/ライターのつやちゃんによるライナーノーツも届いている。合わせてチェックを。

●Introduction

ビートメイカーのKUVIZMとラッパーのKokatu Testarossaが、共同名義では初となるフルアルバムをリリースした。様々なラッパーへのビート提供によってヒップホップ・シーンで着実な支持基盤を固めてきたKUVIZMだが、2020年以降はそのコラボレーション相手としてKokatu Testarossaとの協業が増えている。EP『HAVOC』での共演も記憶に新しいが、旧知の仲だという二人は、その関係性をさらに成熟させたうえでこの度フルアルバムを完成させた。

Kokatu Testarossaのラップは屍のように沈み、アンニュイの海を漂う。ネット・ラップ黎明期から活動していたカリスマは、HAIIRO DE ROSSIらを擁するグループBLUE BAGGY HOO RE:GUNZでの活動を経て、近年は釈迦坊主とのコラボレーションでラップ・シーンに復帰していた。デビューから10数年を経ての、ついにリリースされるフルアルバム。不安、強迫観念、内省、悲観――その中をうっすらと漂う祈りのような訴え。

Kokatu Testarossa & KUVIZMが社会に投げかける倦怠感の結晶が、今ここに解き放たれる。

●Review

重い空気に満ちている。時には、死すらほのめかされる。KUVIZMの繰り出すビートには細部に渡って多彩な音色が駆使されつつも、極めてロウなテンションが貫かれる。Kokatu Testarossaの、ほとんど泣いているようなぼそぼそと発されるラップが乗ることで、どんなラップ・ミュージックよりも暗く重い倦怠感が充満している。

本作には、エモラップが抱えていた苦悩が何一つ変わらず、ただただ苦悩のまま熟されている。気怠さと諦めの間をぐらぐらと揺らぎながら、ほんの一瞬だけ射しこんだ光を頼りに息継ぎをする、限界ぎりぎりの呼吸の集積。重い空気に満ちた無気力な波の中を、メロディのようなものがかろうじて漂っている。

いつだってメロディは死に絶えないことを、私たちは知っている。たとえば、サウンドクラウド・ラップで紡がれる鬱屈としたビートの中で、ギターのアルペジオが鮮やかなフックとして存在するように。ハイパーポップの歪んだ異形の音の爆発の中で、ノイズの合間をすり抜けてポップなラインが聴こえるように。荒廃したディストピア世界においてさえ、私たちは、異なる音程が連なることで線と化す旋律の力を信じている。

低く低く、堕ちていくような声で、《どうせ終わり来るから何/Runnin’ Runnin’ Runnin’/遊びでフラフラ/過渡期も超えた/靴紐どこだ/あの日のどこか」「ダウナーダウナーダウナー》(Unconsious1)とつぶやきラップするKokatuに、KUVIZMは鍵盤を中心とした流れるようなフレーズを用意する。これら塞ぎこむような閉じた空間の中で、メロディアスなフレーズが途方に暮れたように放物線を描きながら漂っていく。「F」や「Colorlessfire」に顕著な、ぶつぶつ切れるような単語の羅列は無気力さを肯定し、それぞれが限界ぎりぎりの体勢で動かずに屹立している。

このかすかに漂うメロディを、私は安易に<希望>だなんて呼びたくはない。ただただ沈みゆくビートとラップの間をすり抜けるように旋律が鳴っている、それ以上でも以下でもない。今日も終わり、明日もまた続く。倦怠に暮れる毎日、やるせなさ。

それは、生きること。死に向かって生を重ねること。短い言葉の羅列によって、日々が重ねられること。いつかそれが終わること。誰かの記憶に残ること。

文筆家/ライター つやちゃん
【リリース情報】

Kokatu Testarossa & KUVIZM 『FIRE ICE FLASHZONE』

Release Date:2022.06.15 (Wed.)
Label:
Tracklist:
1. AdminAdmin
2. Zkai
3. Vabapapa
4. Studio Flatline
5. Unconsious1
6. Interlude(Rest in the water)
7. F
8. Sweat
9. ALO
10. Colorlessfire
11. Interlude(The Vibes)
12. Starrrs

All lyrics & Artwork:Kokatu Testarossa
All beats:KUVIZM
Mixing & Mastering:Naoki Izumi

■ 配信リンク(https://lnk.to/uLqgR1)

■Kokatu Testarossa: Twitter(https://twitter.com/kokatutest) / Instagram(https://www.instagram.com/kokatutestarossa/)

■KUVIZM: Twitter(https://twitter.com/KUVIZM) / Instagram(https://www.instagram.com/kuvizm /)

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