『Never A Dull Moment』/ロッド・スチュワート

『Never A Dull Moment』/ロッド・スチュワート

カバーも含めて絶品な
ロッド・スチュワートの
『Never A Dull Moment』

アルバム『ネヴァー・ア・ダル
・モーメント』

 ロン・ウッドの共作曲でメロディーが光る「トゥルー・ブルー」で始まる本作はフェイセズの代表作『馬の耳に念仏』から、わずか8カ月でリリースされた。この時期はバンドと並行してソロ活動を行なっていたこともあり、メインで参加しているのはフェイセズのメンバーである。オリジナルとカバーのバランスが絶妙な作品でもあり、ジミ・ヘンドリックスの「エンジェル」(当時はロッドのオリジナルかと思っていた)や、ボブ・ディランの「ママ・ユー・ビーン・オン・マイ・マインド」、《あなたが去ってしまうなら盲目になったほうがマシだ》と歌うエタ・ジェイムスの永遠の名曲「アイド・ラザー・ゴー・ブラインド」、サム・クックのソウルフルでゴキゲンなナンバー「トゥイスティン・ザ・ナイト・アウェイ」が収録されている。

 ロッドはスーパースター黄金期が過ぎ去り、21世紀になってからスタンダードのカバー集を発表し、大人のシンガーとして揺るぎないポジションを獲得するが、個性の強い曲も自分のモノにしてしまうヴォーカリストとしての力量は昔から発揮されていた。ライヴに通じる臨場感のある演奏が聴けるのも魅力であり、何とも言えない切なさを含んだロッドの声と表現力がとにかく素晴らしい。ブロンド美女とサッカーに目がないシンガーというイメージは今なお根強いのかもしれないが、なぜ、ロッドがサバイブし続けてきたかが一発で分かる。ダイアモンドのように眩しい輝きではないが、聴き込むほどに深みと輝きを増していくアルバムとしてお勧めしたい。

著者:山本弘子

OKMusic編集部

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